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RLB100138
ソフトウエア無線の基礎と応用
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■体裁:198ページ
■発刊:2002/10/31
■ISBNコード:4-89808-038-3
【執筆者】
荒木 純道
東京工業大学 大学院理工学研究科 電気電子工学専攻 教授
鈴木 康夫
東京農工大学 工学部 電気電子工学科 教授
原田 博司
通信総合研究所 横須賀無線通信研究センター 主任研究員
※所属、肩書き等は本書発刊当時のものです。
【序文】
「ソフトウエア無線の基礎と応用」発刊に当って
無線通信の送受信機における新しい設計法として「ソフトウエア無線」というものが1990年代後半に提案されて以来、
世界中で多くに無線通信の研究者技術者の関心を集めてきている。さらにそれらに関する国際的な標準化作業も現在進行している。
これはアナログ無線、デジタル無線の次に位置する技術と考えられており、プログラマブルデバイスの急速な発展に支えられている。
従来の固定した送受信機が、プログラムの変更により、その機 能を状況に応じて柔軟にかつ多様に変えていくことができる。
またこのことは、従来無線通信技術の新たな見直しを迫ることも意味している。
本書では、ソフトウエア無線の意義と役割り、ソフトウエア無線機を設計構成していく上での技術課題、解決策から
さらには歴史的背景を踏まえた将来展望までを「入門編」「基礎編」「応用編」に分けて包括的に議論している。
【目次】
入門編
第1章 ソフトウエア無線の基本概念
1.1 はじめに 1.2 無線通信システム 1.3 無線通信におけるハードウエアとソフトウ
エアの役割り 1.4 システム設計の見直し
第2章 ソフトウエア無線の歴史と国内外の研究開発状況
2.1 ソフトウエア無線の歴史と背景 2.2 海外におけるソフトウエア無線の研究開発
2.3 わが国におけるソフトウエア無線の研究開発
2.4 標準化/法制化の動向
第3章 ソフトウエア無線の課題と対策
3.1 技術予測とロードマップ 3.2 RF/アナログ回路とデバイス
3.3 デジタル回路と信号処理 3.4 ソフトウエア無線のためのアルゴリズム
3.5 新しい無線機構成 3.6 関連分野の諸技術
第4章 ソフトウエア無線の拓く世界
4.1 予想される市場と応用例 4.2 通信分野 4.3 非通信分野
第5章 まとめ
.
基礎編
第1章 はじめに(携帯電話の現状)
第2章 ソフトウエア無線とは
2.1 ニーズから観たソフトウエア無線機 2.2 シーズから観たソフトウエア無線機
2.3 ソフトウエア無線機とマルチモード無線機の違い
2.4 ソフトウエア無線のコンセプト
第3章 期待される応用分野
第4章 海外、および国内の状況
第5章 ソフトウエア無線の課題と対策
5.1 遵法に係る課題と対策(遵法に係る課題/携帯電話におけるソフトウエアダウンロ
ードの動向/課題に対する対策)
5.2 互換化に係る課題と対策(互換性に係る課題/標準化/課題に対する対策)
5.3 技術課題とその対策(アンテナ部/受信部(無線機構成上の課題と対策/IF方式、
Low-IF方式、ダイレクトコンバージョン方式の比較/ダイレクトコンバージョン方式の
課題と対策/ダイレクトコンバージョン方式でシステム一括受信する場合の課題と対策
/試作例)/送信部(広帯域直交変調器/Digital-to-RF direct converter)/AD変
換器/周波数変換機 能を持った多ビットΔΣ変調器/デジタル信号処理部)
第6章 おわりに(将来展望)
付録A. 信号の標本化(標本化(サンプリング)/アナログ信号波形と等振幅インパルス
列の周波数スペクトル/標本化された信号波形の周波数スペクトル/アナログ信号波形
の標本化とその再生)
付録B. オーバーサンプリングとアンダーサンプリング(ダウンサンプリング)(アナロ
グベースバンド信号に対するサンプリング/被変調信号に対するサンプリング/アンダ
ーサンプリングでエリアシングが生じないための条件の一般化)
付録C. AD変換の基礎(標本化時のジッタの影響とそれによって生ずる雑音電力/量子化
誤差によって生ずる雑音電力/雑音電力と標本化周波数の関係/SFDR(Spurious Free
Dynamic Range)の定義/NPR(Noise Power Ratio)の定義)
付録D. Δ変調方式AD変換器(基本構成/入出力特性/量子化ステップに対する条件/量
子化誤差に対するSN比)
付録E. ΔΣ変調方式AD変換器(ΔΣ変調方式AD変換器の等価回路/入出力特性/周波数特
性(雑音に対するフィルタリング特性))
付録F. 2次ΔΣ変調方式AD変換器(入出力特性/周波数特性(雑音に対するフィルタリン
グ特性))
付録G. ダイレクトコンバージョン(CW信号に対するダイレクトコンバージョン/帯域信
号に対するダイレクトコンバージョン)
応用編
第1章 ソフトウエア無線機の開発
1.1 概要 1.2 開発手段 1.3 主に用いるデバイス
1.4 プログラミング言語 1.5“ソフトウエア”の概念
第2章 ソフトウエア無線機を開発する上でのキーテクノロジ
2.1“ソフトウエア”を構築する上での問題点 2.2 マルチモード化
2.3 マルチタスク化 2.4 適応同期法 2.5 適応サンプリング法
2.6 ソフトウエアダウンロード
第3章 ソフトウエア無線機の開発事例
3.1 移動通信に対する応用 3.2 高度道路交通システムに対する応用
第4章 ソフトウエア無線を利用した新世代無線通信システム
4.1 概要 4.2 端末側に求められる技術課題と対策
4.3 ネットワーク側に求められる技術課題と対策
4.4 システム構成例 4.5 今後の展望
第5章 まとめ