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RLB100006
マイクロ波平面回路のCAD設計 (1)受動回路
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■体裁:A4版166ページ
■発刊:1996/07/28
■ISBNコード:4-947655-90-9
【執筆者】
川崎繁男、中谷彰文/東海大学、日本ヒューレット・パッカード
※所属、肩書き等は本書発刊当時のものです。
【序文】
現代の情報化社会において、マイクロ波・ミリ波工学は単なるアナログ通信技術の一手段を示す学問ではなくなってきている。このことは、マイクロ波・ミリ波がレーダ応用のようなリモートセンシングのみに使われる周波数を示すのではなく、無線通信における高周波の伝送波、室内LAN、無線屋外LANへの利用にみられるように、民需用の多彩な応用が実現されてきていることを意味している。このように、マイクロ波・ミリ波工学はその特徴を活かした、新たな工学として、新しい時代を迎えつつある。このような状況の中で、通信分野での技術課題として、高周波化、多機能化にともない、装置の小型化の要求がある。これに加えて、低コスト化も重要な課題となっている。現時点で、これらの要求をもっとも満足させることのできる技術は、モノリシック集積回路であると思われる。特にマイクロ波用のこの技術はMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)と呼ばれ、この分野でもっとも注目されている技術である。
【目次】
■第1部 基礎編
第1章 高周波回路概論
1.1 高周波の特徴
1.2 高周波回路の現状
1.3 高周波回路シミュレータの現状
第2章 電信方程式と伝送線路
2.1 平面型伝送線路の一般式
2.1.1 電信方程式と等価回路
2.1.2 伝送線路の特性インピーダンスと位相速度
2.1.3 伝送線路例
2.2 有限長線路
2.2.1 有限長線路の入力インピーダンス
2.2.2 無損失有限長線路
2.2.3 反射係数と定在波比
2.3 スミスチャート
2.3.1 スミスチャートの基本概念
2.3.2 スミスチャート上の回路インピーダンスと反射係数
2.3.3 スミスチャートの使用法
2.3.4 スミスチャートを用いた整合スタブの設計
第3章 平面マイクロ波伝送線路
3.1 各種マイクロ波伝送線路
3.1.1 各種伝送線路の形状
3.1.2 伝送線路の電磁界分布
3.2 伝送モード
3.2.1 平面波とTEM波
3.2.2 TE・TMモード
3.2.3 損失
3.3 マイクロストリップ線路の解析理論
3.3.1 各種解析法
3.3.2 コンフォーマルマッピングによる解法
3.3.3 フーリエ変換を用いた変分法による解法
3.3.4 スペクトル領域でのガラーキン法(Galerkin`s Method)
3.3.5 全電磁波(Full-Wave)解析
■第2部 実用編
第4章 マイクロ波ネットワーク理論
4.1 回路インピーダンス
4.1.1 導波路モードの等価回路パラメータ
4.1.2 一般化特性インピーダンス
4.2 ネットワークパラメータとマトリクス
4.2.1 インピーダンス・アドミタンスマトリクス
4.2.2 Sパラメータ
4.2.3 伝達(ABCD)マトリクス
4.2.4 多端子回路の基本特性
4.2.5 回路網の接続
4.2.6 チェインSマトリクス
4.3 回路網解析と線路の不連続
4.3.1 信号流グラフ図(Signal Flow Graph)とその応用
4.3.2 素子の利得(入出力での電力比)
4.3.3 回路網での不連続接合
4.3.4 導波管H面不連続解析
4.3.5 導波管E面不連続解析
4.3.6 不連続接合の等価回路モデル
付録プログラム例
本章の概要
第5章 受動回路の基礎設計
5.1 インピーダンス変換器
5.1.1 1/4波長変成器
5.1.2 小反射理論
5.1.3 二項変成器(Binomal or Butterworth Transformer)
5.1.4 チェビシェフ変成器(Chebyscheff Transformer)
5.1.5 テーパー線路変成器
5.2 電力分配器とハイブリッド
5.2.1 分配器・結合器・ハイブリッド回路の基本特性
5.2.2 損失のある三端子電力分配器
5.2.3 ウィルキンソン電力分配器
5.2.4 ブランチライン電力分配・結合器
5.2.5 180度ハイブリッド回路
5.3 方向性結合器
5.3.1 結合線路
5.3.2 方向性結合器の設計
5.3.3 結合トリプレートライン(物理形状と電気パラメータ)
5.3.4 多段接続方向性結合器
5.4 マイクロ波フィルター
5.4.1 挿入損失法
5.4.2 ローパスフィルターの設計
5.4.3 フィルター変換理論
5.4.4 マイクロストリップラインフィルターでの実現例
5.4.5 その他の平面基板回路フィルター
付録プログラム例
本章の概要
第6章 回路設計プログラム - CAD(Computer Aided Design)
6.1 概要
6.1.1 ツールとしてのシミュレータ
6.1.2 CAD役割のフローチャート
6.1.3 CADによる解析法
6.2 CADプログラムの構成
6.2.1 定義領域
6.2.2 回路構成領域
6.2.3 出力領域
6.2.4 手法領域
6.3 設計のためのCAD活用法
6.3.1 Design Centering(Yield Optimization:歩留まり最適化法)
6.3.2 データファイルの使い方(Truth Model)
6.4 CADを用いた製品設計