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高周波測定技術の基礎 Sパラメータ入門 

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■体裁:A4版207ページ
■発刊:1997/06/28
■ISBNコード:4-89808-053-7


【著者】
横島一郎

【序文】
近年、電子技術のめざましい発達により、各種の通信や放送を始めとする様々な分野において
高周波技術の利用が著しく増加している。また、情報化社会の進展により、情報処理技術の
高度化に対する要求から、計算機の高速化、大容量化が進んでいる。
その一環として、大容量の情報伝送の担い手である光ファイバ通信も、ますます、高速化が図られている。
このため、これらの技術に使用する電子デバイスや各種の電子機器も、高周波化、広帯域化が進んでおり、
直流からマイクロ波領域の周波数帯をカバーする超広帯域デバイスも出現している。
高周波技術の知識なしに、最新の電子技術を駆使することは不可能といっても過言ではない。
また、電子デバイスや電子機器の開発、設計、製造、利用に際して、それらの高周波特性を正確に把握するための
測定技術が不可欠となっている。 一般に、測定器から得られる測定値が、求めたい真の測定量を示しているとは限らない。
そこで、真の測定量を求めるためのデータ処理が必要となる。
また、定量的な測定では、測定誤差の範囲、すなわち、測定精度が適切に評価されていなければならない。
測定精度が不明の測定値は全く信頼できない。この測定精度の評価を含むデータ処理には、適切な理論解析が不可欠である。
このような理由から、高周波領域における測定技術を習得し、駆使するためには、その基礎理論として、
分布定数回路理論やSパラメータを用いた回路解析理論について十分理解しておく必要がある。
本書では、交流回路理論を理解できる方々を対象として、
反射係数やSパラメータを用いた回路解析と高周波測定の基礎理論について解説する。


【目次】
第1章 電磁波と電気回路
1.1 電磁波帯
1.2 高周波回路の特質
〔演習問題〕

第2章 伝送線路
2.1 伝送線路の種類
2.2 伝送線路方程式
2.3 伝送線路上の電圧・電流分布
2.4 伝送線路によるインピーダンスの変化
〔演習問題〕

第3章 反射と定在波
3.1 反射係数
3.2 定在波比
〔演習問題〕

第4章 伝送電力
4.1 負荷の消費電力
4.2 電源の出力電力
〔演習問題〕

第5章 高周波振幅による回路解析
5.1 高周波振幅
5.2 電源出力の波振幅表示
5.3 伝送線路の入射波と出射波
(1) 入射波と出射波の関係
(2) 電源が無反射の場合
(3) 負荷が無反射の場合
(4) 電源および負荷の反射が存在する場合(多重反射)
(5) 電源に負荷を直接接続した場合
5.4 整合
(1) 共役整合
(2) インピーダンス整合
(3) 反射損失
〔演習問題〕

第6章 Sパラメータ
6.1 Sパラメータの定義
6.2 Sパラメータの性質
6.3 各種回路のSパラメータ
(1) 多開口回路のVSWR
(2) 減衰量
(3) 伝送線路
(4) 増幅器の利得
(5) 方向性結合器の特性
(6) 非可逆回路の特性
(7) 集中定数回路素子
(8) 変成器
6.4 ZパラメータとSパラメータ
(1) 一般式
(2) 2開口回路
(3) 並列素子のSパラメータの計算
(4) 減衰器の設計例
〔演習問題〕

第7章 Sパラメータによる回路解析
7.1 2開口回路
(1) 電源および負荷が無反射の場合
(2) 無反射回路
(3) 一般の回路
7.2 多開口回路
(1) 準2開口回路
(2) 一般の回路
7.3 2開口回路の継続接続
(1) 無反射回路の接続
(2) 反射のある回路の接続(Tマトリクス)
〔演習問題〕

第8章 Sパラメータと測定技術
8.1 電力測定
(1) 測定対象
(2) 電力計の種類
(3) 出力電力の測定
(4) 出力電力測定の反射誤差
(5) 負荷の入射, 反射, 消費電力の測定
8.2 電圧測定
8.3 Sパラメータの測定
(1) 反射係数の測定
(2) 透過係数の測定
8.4 測定用機器の反射低減技術
〔演習問題〕

第9章 スミスチャート
9.1 原理
(1) 反射係数の極座標表示
(2) 正規化インピーダンス図
(3) スミスチャートの構成
9.2 応用例
(1) 応用分野
(2) 伝送線路によるインピーダンスの変化
(3) インピーダンス?アドミッタンス変換
(4) VSWRとインピーダンス
〔演習問題〕

〔演習問題解答〕

〔付録〕
測定値の不確かさの表し方

あとがき
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