商品コード:
RLB222803
高効率冷凍・空調・給湯機器の最新技術
販売価格(税込):
74,800
円
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Pt
■体裁:B5判,283ページ
■発刊:2011/11
■ISBNコード:978-4-7813-0432-8
■シーエムシー出版
★ 家庭用から業務用までヒートポンプの最新技術を紹介
★ COP値の向上に欠かせない要素技術を詳述
★ CO2削減,未利用エネルギー利用,効率的なエネルギーの利用
【監修】
鹿園直毅
【著者】
鹿園直毅 東京大学 生産技術研究所 エネルギー工学連携研究センター 教授
清水 努 パナソニック(株) ホームアプライアンス社 技術本部 冷熱機器開発センター グループマネージャー
西沢一敏 (株)デンソー 研究開発2部 熱エネルギー開発室 室長
斎川路之 (財)電力中央研究所 エネルギー技術研究所 ヒートポンプ・蓄熱領域 上席研究員・領域リーダー
下田平修和 (株)神戸製鋼所 機械事業部門 圧縮機事業部 回転機技術部 冷熱室
奥田誠一 三菱重工業(株) 冷熱事業本部 大型冷凍機部 設計課 主席チーム統括
大宮司啓文 東京大学 大学院新領域創生科学研究科 准教授
遠藤 明 (独)産業技術総合研究所 環境化学技術研究部門 化学システムグループ グループ長
西村伸也 大阪市立大学 大学院工学研究科 機械物理系専攻 教授
小倉裕直 千葉大学 大学院工学研究科 建築・都市科学専攻 教授
中島忠司 リンナイ(株) 開発本部 新技術開発部 部長
相曽一浩 矢崎資源(株) 環境システム開発センター 主管
長野克則 北海道大学 大学院工学研究院 教授
岩井良博 三機工業(株) エネルギーソリューションセンター 環境エネルギー推進部長
甘蔗寂樹 東京大学 生産技術研究所 特任助教
岸本 啓 東京大学 生産技術研究所 特任研究員
堤 敦司 東京大学 生産技術研究所 エネルギー工学連携研究センター センター長;教授
平良繁治 ダイキン工業(株) 空調生産本部 商品開発グループ チームマネジャー:副参事
東條健司 日立アプライアンス(株) 空調グローバル本部 主管技師
上田憲治 三菱重工業(株) 冷熱事業本部 大型冷凍機部 設計課 課長
松隈正樹 神鋼テクノ(株) 圧縮機本部 冷熱エネルギーグループ 理事
佐々木直栄 日本大学 工学部 機械工学科 准教授
藤野宏和 ダイキン工業(株) 環境技術研究所 主任研究員
本郷一郎 東芝キャリア(株) 統括技師長
遠藤隆久 東芝キャリア(株) コアテクノロジーセンター エネルギーソリューション開発担当 グループ長
岩瀬 拓 (株)日立製作所 日立研究所 機械研究センタ 主任研究員
岸谷哲志 日立アプライアンス(株) 清水空調本部 技術開発部 主任技師
窪川清一 三菱樹脂(株) 平塚工場 製造第3部 技術開発グループ グループリーダー
劉 醇一 東京工業大学 原子炉工学研究所 助教
遠藤和広 (株)日立製作所 日立研究所 機械研究センタ 生活家電研究部 主任研究員
村川三郎 広島大学 サステナブル・ディベロップメント実践研究センター 特任教授:名誉教授
齋藤 潔 早稲田大学 基幹理工学部 機械科学・航空学科 教授
田原聖隆 (独)産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ グループ長
作井正人 (社)日本冷凍空調工業会 冷媒漏えい対策ワーキンググループ 主査
佐々木明 三菱電機(株) リビング・デジタルメディア事業本部 技師長
【刊行にあたって】
地球温暖化防止に向けた中期目標の検討に引き続き,東日本大震災による原発事故が発生し,我が国のエネルギーを取り巻く状況は大きく変化している。短期的には電力需給逼迫への対応が求められるが,中長期的には,我が国の経済的競争力,エネルギー資源安定供給,環境問題のバランスを保ちつつ技術開発を進めていく必要がある。
トップランナーエアコンを筆頭に大幅な省エネが達成されるなど,着実な進展が実現されているが,より広い用途において真にエネルギー問題に貢献するためには,さらに幾つかのブレークスルーが必要である。そのための技術開発には何が必要で,どのような方向を目指すべきか,エネルギーを取り巻く状況が大きく変化している現在,あらためて熟考することは重要であろう。本書は,そのような背景から,冷凍・空調・給湯に関わるシステムから要素そして利用評価技術までの動向を広く俯瞰し,現在の最新技術動向を把握することを目的に纏められたものである。将来の目指す開発の方向性の指針を得る一助になれば幸いである。
(本書巻頭言より抜粋)
【目次】
第1章 冷凍空調技術を取り巻く状況
第2章 高効率システム
1 ルームエアコン
1.1 はじめに
1.2 省エネルギー技術(機器の効率改善)
1.2.1 背景
1.2.2 ルームエアコンの省エネ性能指標
1.2.3 技術開発事例
1.2.4 熱交換器
1.2.5 送風機
1.2.6 圧縮機
1.3 省エネルギー技術(実使用面での改善)
1.3.1 フィルタ自動清掃機能
1.3.2 気流の最適制御
1.4 おわりに
2 高効率システム カーエアコン・車載冷凍機
2.1 カーエアコンの特徴
2.2 高効率化技術の取り組み
2.2.1 省動力化
2.2.2 省能力化
2.2.3 高効率暖房
3 CO2冷媒ヒートポンプ給湯器
3.1 はじめに
3.2 自然冷媒CO2の特長
3.3 エコキュートの開発経緯と普及動向
3.4 エコキュートの技術動向と性能向上
3.5 おわりに
4 産業用スクリューヒートポンプ
4.1 はじめに
4.2 スクリュヒートポンプの特徴
4.3 高効率化技術
4.3.1 スクリュ圧縮機の高効率化
4.3.2 熱交換器の性能改善
4.3.3 冷媒の最適化とシステムの高効率化
4.4 スクリュヒートポンプの開発動向
4.4.1 超高効率90℃高温ヒートポンプチラーの概要
4.4.2 性能特性
4.4.3 導入例と経済性,CO2削減効果
4.5 おわりに
5 大型産業用ヒートポンプ
5.1 はじめに
5.2 ヒートポンプの基本原理
5.3 特徴および性能
5.3.1 ねらい
5.3.2 特徴
5.3.3 性能
5.4 適用事例
5.4.1 飲料工場
5.4.2 デシカント空調
5.4.3 洗浄装置
5.4.4 塗装・鍍金工程への利用
5.4.5 ボイラの給水予熱
5.4.6 給湯・暖房
5.4.7 河川水又は海水の利用
5.4.8 地熱利用
5.4.9 下水熱利用
5.5 CO2排出量削減効果および経済性
5.6 今後の課題
5.7 おわりに
6 デシカント空調
8.1 諸言
8.2 湿度の調節
8.3 デシカント材
8.4 氷点下における水蒸気吸着・脱着特性
8.5 結言
7 吸収式冷凍機・吸収ヒートポンプ
7.1 吸収式冷凍機・吸収ヒートポンプの原理
7.2 吸収式冷凍機の種類
7.3 排熱や再生可能エネルギーを熱源とする吸収式冷凍機・吸収ヒートポンプ
7.3.1 排熱利用システム
7.3.2 再生可能エネルギー利用システム
7.4 吸収式冷凍機および吸収ヒートポンプの導入事例
7.4.1 吸収ヒートポンプの導入事例:第二種吸収ヒートポンプ
7.4.2 吸収ヒートポンプの導入事例:第一種吸収ヒートポンプ
7.5 将来展望
8 ケミカルヒートポンプ
8.1 はじめに
8.2 蓄熱によるエネルギー有効利用
8.3 ヒートポンプによるエネルギー有効利用
8.4 ケミカルヒートポンプの作動原理
8.5 ケミカルヒートポンプ用反応材料
8.6 ケミカルヒートポンプシステムの開発事例
8.7 おわりに
第3章 応用システム
1 ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器
1.1 特徴と適用分野
1.2 家庭用ハイブリッド式給湯器の高効率化手法
1.3 冷媒の選定
1.4 システム概要と実機検証
1.5 今後の方向性
2 太陽熱集熱器対応型エコキュート(エコキュート・ソーラーヒート)
2.1 本製品の概要
2.2 開発の経緯
2.3 構成機器
2.3.1 集熱器
2.3.2 貯湯ユニット
2.3.3 ヒートポンプ
2.3.4 リモコン
2.4 特徴と動作
2.5 環境性能
2.6 モニター試験と設置例
2.7 今後の展開
3 地中熱ヒートポンプ
3.1 再生可能エネルギーとしての地中熱の認識
3.2 地中熱とは
3.3 地中熱ヒートポンプシステムの世界的状況と我が国における進展
3.4 地中熱ヒートポンプの分類
3.5 GCHP(間接型)に使用される地中熱交換器
3.6 基礎杭利用方式(エネルギー・パイル方式)
3.7 GSHPの設計法
3.7.1 GSHPの計画・設計の流れ
3.7.2 地中熱交換器規模の概算算定
3.7.3 熱応答試験
3.7.4 地中熱対応ヒートポンプユニット
3.7.5 GSHP設計・性能予測ツールとGround Club
3.8 大規模地中熱源ヒートポンプシステムの実例
3.8.1 国外の事例
3.8.2 国内の事例(基礎杭利用GSHP)
3.9 まとめ
4 熱輸送システム
4.1 はじめに
4.2 熱輸送システムの特徴
4.3 定置式システムへの応用
4.4 国内関連法規への対応
4.5 導入事例
4.5.1 移動式設置例
4.5.2 定置式設置例
4.6 おわりに
5 化学プラントにおける自己熱再生
5.1 はじめに
5.2 自己熱再生
5.2.1 従来プロセス
5.2.2 熱回収型プロセス
5.2.3 自己熱再生プロセス
5.3 化学プラントへの自己熱再生の適用例
5.3.1 自己熱再生型反応プロセス
5.3.2 自己熱再生型蒸留プロセス
5.4 まとめ
第4章 要素技術
1 次世代冷媒
1.1 はじめに
1.2 情勢,業界の冷媒動向
1.3 次世代冷媒候補の特性
1.4 次世代冷媒の評価方法
1.4.1 冷媒に関連する安全規格の検討
1.4.2 地球温暖化影響
1.4.3 冷媒に関する安全規格の検討
1.4.4 低GWP冷媒HFO-123yf混合冷媒の検討
1.5 空調機(AC)およびヒートポンプ(HP)向け冷媒用途マップ
1.6 結論
2 冷媒圧縮機の最新技術動向
2.1 はじめに
2.2 圧縮機の高効率化
2.3 往復動圧縮機
2.4 ロータリ圧縮機
2.5 スクロール圧縮機
2.6 スクリュー圧縮機
2.7 その他の圧縮機・計測技術など
2.7.1 その他の圧縮機
2.7.2 計測技術
2.7.3 新冷媒対応技術
2.8 おわりに
3 ターボ冷凍機用圧縮機
3.1 はじめに
3.2 ターボ冷凍機の圧縮機
3.2.1 分類
3.2.2 容量範囲
3.2.3 適用冷媒
3.3 ターボ圧縮機の構成要素
3.3.1 空力要素と解析技術
3.3.2 羽根車
3.3.3 入力ベーン
3.3.4 静止流路形状
3.3.5 シール機構
3.3.6 機械要素
3.3.7 冷媒冷却電動機
3.3.8 ケーシング構造設計
3.4 メンテナンス
3.5 最後に
4 容積型スクリュー膨張機(蒸気モータ)
4.1 はじめに
4.2 蒸気モータとしてのスクリュー膨張機
4.2.1 スクリュー膨張機の構造と動作原理
4.2.2 発生動力
4.2.3 電動モータV.S.蒸気モータ(スクリュー膨張機)ランニングコスト,CO2発生量比較
4.3 蒸気モータとしてのスクリュー膨張機用途
4.3.1 スクリュー蒸気発電機
4.3.2 スクリュー蒸気モータ駆動空気圧縮機
4.4 スクリューバイナリー発電機
4.5 おわりに
5 空調用・業務用熱交換器
5.1 はじめに
5.2 空調用熱交換器
5.3 業務用熱交換器
5.4 おわりに
6 給湯用水熱交換器
6.1 はじめに
6.2 ヒートポンプ式給湯機用水熱交換器
6.2.1 給湯機用水熱交換器に求められる特性
6.2.2 熱交換器の形態
6.3 水熱交換器の高性能化手法
6.4 終わりに
7 空調用インバータ技術
7.1 空調用インバータの概要
7.2 インバータ空調機の特長
7.3 インバータ空調機の構成
7.4 インバータ圧縮機
7.5 インバータ装置
7.5.1 入力電源高力率回路
7.5.2 モータ駆動制御
7.6 最新のインバータ制御技術
7.7 まとめ
8 ファン・送風機
8.1 はじめに
8.2 ファン(送風機)の主な種類
8.3 ファンの翼形状の動向
8.3.1 プロペラファン
8.3.2 ターボファン
8.4 ファンの開発方法の動向
8.4.1 実験方法
8.4.2 解析方法
8.5 おわりに
9 気液分離器
9.1 はじめに
9.2 水―空気による基礎実験
9.3 冷媒R410A用気液分離器
9.4 まとめ
10 新吸着材AQSOA(R)(アクソア(R))
10.1 はじめに
10.2 新吸着材AQSOA(R)の特長
10.3 除湿用途への適用
10.3.1 デシカントロータ
10.3.2 デシカントユニット
10.3.3 デシカントシステム
10.4 冷凍機用途への適用
10.4.1 吸着熱交換器
10.4.2 吸着式冷凍機
10.4.3 吸着式冷凍機システム
10.5 その他用途への適用
10.5.1 オフライン熱搬送システム
10.5.2 取水システム
11 ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の研究開発動向
11.1 緒言
11.2 化学蓄熱の作動原理
11.3 化学蓄熱材の高性能化
11.4 蓄熱密度の比較と今後の開発課題
第5章 利用・評価技術
1 エアコン,ヒートポンプ給湯の性能評価
1.1 概要
1.2 エアコンの性能評価
1.2.1 エアコンの性能指標
1.2.2 エアコンの性能試験
1.2.3 エアコンの性能評価事例
1.3 ヒートポンプ給湯機の性能評価
1.3.1 ヒートポンプユニットの性能指標
1.3.2 ヒートポンプユニットの性能試験
2 住宅用CO2ヒートポンプ式給湯機の性能評価
2.1 はじめに
2.2 対象機器と調査概要
2.2.1 機器の仕様・性能
2.2.2 調査概要
2.3 機器性能に及ぼす要因の評価方法
2.4 機器性能に及ぼす要因と評価
2.4.1 定常運転時の評価
2.4.2 非定常運転時の評価
2.4.3 除霜運転時
2.5 年間機器効率の変動要因と予測評価
2.6 給湯運転モードと機器効率
2.7 まとめ
3 コンプレッサーカーブ法による性能評価
3.1 はじめに
3.2 空気エンタルピー法
3.3 コンプレッサーカーブ法による性能の一般導出原理
3.4 コンプレッサーカーブ法の妥当性検証
3.4.1 対象とした実機
3.4.2 試験条件
3.4.3 コンプレッサーカーブ法による実機の性能予測法
3.5 試験結果
3.6 おわりに
4 空調機器のライフサイクルアセスメント(LCA)
4.1 LCAとは
4.1.1 目的と範囲の設定 (Goal and scope definition)
4.1.2 インベントリ分析 (Inventory analysis)
4.1.3 インパクト分析 (環境影響評価)(Life cycle impact assessment)
4.1.4 結果の解釈 (Interpretation)
4.2 エアコンのLCAの実施例
4.2.1 エアコンのLCAの背景
4.2.2 方法
4.2.3 LCA の実施結果
4.2.4 LCA実施例のまとめ
5 冷媒漏えい対策
5.1 はじめに
5.2 使用時の冷媒漏えい対策の重要性
5.2.1 排出量,排出係数の改定
5.2.2 冷媒の転換の推移とストック量の推計
5.2.3 冷凍空調機器の冷媒充てん量
5.2.4 2020年の排出量BAU推計
5.2.5 機種別使用条件の現状
5.2.6 冷媒漏えい事故の分析
5.3 冷凍空調機器からの冷媒漏えい対策
5.3.1 設計・製造~廃棄までの流れと漏れ要因と漏えい対策の考え方と責務の分担
5.3.2 責務の分担を具現化した日冷工ガイドラインJRA GL-14(冷凍空調機器の冷媒漏えい防止ガイドライン)の概要
6 スマートハウス
6.1 はじめに
6.2 三菱電機の取組概要
6.3 エネルギーのスマート利用を目指すスマートハウス
6.3.1 スマートハウスの構成
6.3.2 スマートハウスにおける蓄エネルギー
6.4 実証実験住宅「大船スマートハウス」
6.4.1 設備の概要
6.4.2 需要家システムの構成
6.5 まとめ
<訂正のお知らせ>
本書に下記の誤りがございました。訂正の上,謹んでお詫び申し上げます。
【P.26 文献1)】
誤)東京電気大学出版 正)東京電機大学出版局