商品コード: RLB100048

エレクトロニクス機器を中心とした 安全の科学 トラブル対策実用事例集

販売価格(税込): 38,500
ポイント: 0 Pt
■体裁:A4版146ページ
■発刊:1994/07/28
■ISBNコード:4-947655-70-4

【執筆者】
鈴木喜久 東京工芸大学/ 佐藤吉信 東京商船大学/
鈴木喜久 東京工芸大学/ 高石昭吾 元日本鉄鋼連盟/
古谷勝美 東京電機大学/ 杉本賢治 ゼネラルリサーチオブエレクトロニックス/
宮永信一 日本品質保証機構/ 渡辺信公 職業能力開発大学校/
貝野洋 新コスモス電機/ 雑賀清 オムロン/ 宮崎道生 日立コンピュータ機器/
鹿沼陽次、橘忠義、河村啓溢 日立製作所/ 狩野浩之 東京ガス/
備後英之 オムロン/ 小堀保 タツタ電線/ 桑原需武 日立情報システムズ/
中村和雄 プロセイフ研究所/ 飯山雄次 千葉工業大学

※所属、肩書き等は本書発刊当時のものです。

【序文】
(社)電子情報通信学会の第2種研究会として,安全性時限研究専門委員会設置されたの
は,昭和62年4月であった。時限なので,その後2年毎に名称を変更して,すなわち,安全技,安全科学,安全確保と安全に関する研究会を続けてきた。平成5年3月に安全科学の研究会を終了した折,リアライズ社からお話があり,本にすることになった。幸い第2種研究会なので,著作権は執筆者にあり,学会とは独自にまとめることが可能であった。ただ,実用性の高いものにする必要があり,今回はトラブル対策に焦点をあてることにした。しかし,安全の基本問題を除くことはできないので,第1編に簡単にまとめ,第2編,第3編でトラブル対策として実用的なものを示すことになった。その結果,7年間の活動のごく一部になってしまい,一方トラブル対策として必要な問題を加えて,この本のようにまとめることになった。この本は,家電製品を始めとして,電子情報通信工学の王用製品の設計者,品質保証担当者,生産技術担当者などに,その業務遂行にあたって,実用的にやくに立つものができあがったものと自負している次第である。これはひとえにご協力戴いた方々のご努力の賜物であり,感謝の意を表したい。

【目次】

第1編 総論

第1章 安全の基本概念
1. なぜ事故は起きるか
2. 事故発生因果モデル
3. 事故抑制の戦略
4. フェール・セーフシステムとフェール・オペラブルシステム
5. 安全性のディペンダビリティ
6. まとめ

第2章 安全性の評価
1. リスクの評価
2. 安全度指数による安全性評価
2.1 多重化の必要性
2.2 安全度指数の導入
2.3 安全性に関する当面の目標
2.4 安全性に関する標準的な樹木図
3. 安全ランクのマトリックス

第3章 新しい品質保証の動向
1. ISO 9000シリーズ
2. 品質システムと品質保証
2.1 品質の概念
2.2 第三者監査
2.3 品質システム審査登録制度
2.4 審査員
2.5 審査員研修機関
3. 品質システム審査登録の動向
3.1 日本の状況
3.2 世界の動向
4. 総合的品質管理
4.1 品質システム審査登録制度をどう捕らえるか
4.2 日本的TQCと品質保証

第2編 ハードウェア各論

第4章 ノイズトラブルについて
1. ノイズと誤動作
2. ノイズの除去法
3. 遮蔽と接地
4. 信頼性と安全性

第5章 電磁波の漏洩妨害の対策
1. 電磁波の特性
1.1 反射, 吸収, 透過
1.2 周波数
1.3 電界強度, 電力密度
2. 生体作用と防護指針
2.1 生体作用
2.2 防護指針
2.3 基準値
3. 電子レンジ
3.1 構造
3.2 漏洩箇所と対策方法
3.3 安全規格

第6章 電気製品の発煙・発火の問題
1. はじめに
2. 安全規制
3. 電気製品の発煙・発火事故
4. テレビジョン受信機の事故
4.1 テレビジョン受信機の回路の特徴
4.2 過去に発生したテレビジョン受信機の事故
4.3 昭和60年から平成元年ごろまでに多発したテレビジョン受信機の火災事故
5. 今後の課題
6. おわりに

第7章 漏電・感電の問題
1. 電気安全における漏電と感電
2. 漏電・感電のメカニズム
2.1 漏電のメカニズム
2.2 感電のメカニズム
3. 感電保護の基礎データ
3.1 安全電流
3.2 許容接触電圧
4. 保護方法の実際
4.1 保護方法の種類
4.2 保護接地(第3種接地)による保護
4.3 絶縁変圧器を用いた保護
4.4 二重絶縁による保護
4.5 漏電遮断器を用いた保護
5. 漏電遮断器の選定と適用
5.1 漏電遮断器の選定
5.2 保護回路への適用
6. 漏電遮断器の雷サージ不要動作

第8章 ガス中毒の防止
1. ガス燃焼機器の不完全燃焼とCO中毒事故
1.1 不完全燃焼CO中毒防止はさし迫った課題
1.2 中毒事故の原因と防止対策
2. 不完全燃焼検知用排ガスCOセンサ
2.1 不完全燃焼の条件
2.2 排ガスCOセンサ
3. 中毒防止用不完全燃焼CO警報器
3.1 COによる中毒症状
3.2 不完全燃焼CO警報器

第9章 近接トラブルの問題
1. はじめに
2. 近接スイッチについて
2.1 動作原理
2.2 構造
2.3 種類
3. トラブルと対策
3.1 検出距離に関するもの
3.2 使用環境に関するもの
3.3 その他のトラブル
4. 今後の展望

第10章 誤動作防止の問題
1. 誤動作の原因
1.1 内的原因による誤動作
1.2 外的原因による誤動作
2. 誤動作の現象, 様態
2.1 データ異常と装置異常
2.2 間欠障害と固定(永久)障害
2.3 ハードウエア障害のライフサイクル
3. 誤動作の防止
3.1 原因の排除
3.2 欠陥の回避
3.3 欠陥, 障害による誤動作の救済
4. 誤動作の検出
4.1 自己検出と相互検出
4.2 検出の完全性と障害部位の指摘性
4.3 誤動作検出の具体例
5. 誤動作の救済
5.1 救済動作の分類
5.2 再試行
5.3 エラー訂正
5.4 システム再構成による障害回復
6. 補足
6.1 リードソロモンコードの適用例
6.2 誤訂正率の補足

第11章 爆縮の防止
1. はじめに
2. 補強方式の分類
3. 各国安全規格
4. カラーブラウン管の構造
4.1 カラーブラウン管の機 能
4.2 ガラスバルブの役割
4.3 最近の傾向
5. 補強設計
5.1 基本設計
5.2 CAE(Computer Aided Engineering)を活用した設計
5.3 補強バンドの設計
6. ブラウン管製造工程での爆縮防止
7. 補強性能の保証
7.1 補強効果の保証
7.2 爆縮の可能性
8. おわりに

第12章(A) 都市ガスの地震対策・東京ガスの事例
1. はじめに
2. ガスの供給システム
3. トータルガスコントロールシステム(TGCS)
4. 地震対策の基本的考え方
5. 耐震設計による予防対策
6. 二次災害の防止と供給エリアのブロック化
6.1 各家庭での供給停止
6.2 地区ガバナ(低圧ブロック単位)での供給停止
6.3 中圧ブロックでの供給停止
6.4 広域での供給停止
7. 速やかな供給再開のための準備
8. より的確な地震対策を行うために(地震時導管網警報システム)
8.1 地震情報局とSI被害推定システム
8.2 基盤地震計と震源推定システム
8.3 液状化センサと液状化評価システム
9. まとめ

第12章(B) 転倒・落下の防止
1. はじめに
2. 地震動について
2.1 地震動とは
2.2 機器類を転倒・落下させる地震動
3. 感震器の構造と特徴
3.1 構造
3.2 動作原理
4. 性能
4.1 地震検出性能
4.2 耐環境性能
4.3 その他性能
5. アプリケーション
6. 今後の展開

第13章 漏水対策
1. まえがき
2. 漏水検知技術
2.1 インピーダンスの変化を利用した漏洩検知方法
2.2 絶縁抵抗の変化による漏洩検知方法
2.3 その他の漏洩検知方法
2.4 漏洩位置検知法
3. 漏水検知適用事例
4. 公的機関の安全対策基準
4.1 電子計算機システム安全対策基準
4.2 漏水検知システム認定制度

第14章 情報セキュリテイの問題
1. 情報セキュリテイの必要性
2. コンピューター・セキュリティとその対策技術の概要
3. ネットワーク・セキュリティとその対策技術の概要
4. システム・セキュリティとその対策技術の概要
5. コンピューターウイルスとその対策技術の概要
6. 総合的情報セキュリティ対策
7. 今後の課題

第3編 ソフトウエア各論

第15章 タンパーレジスタント設計
1. タンパーレジスタント設計の背景と必要性
1.1 危険の特徴と安全装置の取り付けの問題点
1.2 タンパーレジスタントとは
2. タンパーレジスタント設計の基本
2.1 定義(筆者)
2.2 特徴, 安全確保上の効果
3. タンパーレジスタント設計例
3.1 設計事例
3.2 採用上の留意点

第16章 表示の問題
1. 機器の安全性にかかわる表示の問題
1.1 表示の種類
1.2 標準・規格類の現状
2. 機器の安全にかかわる表示の基本
2.1 用語
2.2 表示の事例
2.3 機器の国際性と表示の設計上の留意点
3. 表示の「色」の問題点と解決策
3.1 安全装置と安全ラベルの表示色
3.2 国内の製品, 機器の表示色の現状の例
3.3 安全関係の表示色の標準(規格)への適合
3.4 標準遵守のための活動例
4. 安全関係のアラームの問題点
4.1 標準化の必要性
4.2 設計上の留意点

第17章 マニュアルの科学と対応
1. マニュアルの位置付けと使命
2. マニュアルやガイダンスの不備とトラブル
2.1 A社製留守番電話のマニュアル使用時の困惑やトラブルの実験例
2.2 銀行ATMのガイダンスによるエラー誘発の検証
2.3 押しボタンのミスセットによるハイテク旅客機の墜落事故
3. マニュアルの使用場面と構成上の留意点
3.1 利用する人のT.P.Oを考えて計画する
3.2 緊急時/異常時対応のマニュアルの重要性と使用状況への配慮
3.3 緊急時/異常時用マニュアルの作成上のポイント
4. 認知科学からアプローチするマニュアル作成上のポイント
5. 頼りになるマニュアルづくりのためのヒント

あとがき
索引
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