商品コード: RLB100208

撹拌混合混練分散技術集成

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■体裁:B5判、395頁
■発刊:1991年1月
■ISBNコード:
※オンデマンド印刷版となります。
なお、本文内容の変更はございません。

【執筆者】
村上泰弘 九州大学
岡本幸道、高田一貴 神鋼パンテツク
嶋田隆文 三菱重工業
藤 道治 久留米工業高等専門学校

※執筆者の所属等は、刊行当時のものです。

【概要】
日本経済の繁栄は生産構造を軽薄長大,すなわち,ハイテク型重厚長大に転換したことにある。主役である数多くの素材の生産に撹拌・混合・混練・分散技術は不可欠である。高度情報化社会の支柱になるような素材では微妙な物性のバランス,高純度化,粒径などの極言化,高分子素材のリアクティブプロセッシングによる複合化,高性能化など難しい課題を要請されている。
実務上では撹拌~分散技術を一貫した観点から見据え対処するとおいう異業融合ならぬ異種操作の融合時代に入ってきている。本技術集成がこれら操作・装置を総括的に成書としたことは時宜を得たものであり,国内外にこの分野のこの種の融合型技術集成は見当たらない。限られた執筆者陣では完全な網羅は不可能であるが技術の現状,今後の方向,我が国で開発された世界に誇り得るいくつかの機種の紹介が読者諸氏の共感を得れば編者,執筆者一同の望外の喜びである。
最後に出版の機会をいただいた(株)リアライズ社,村川順之社長,直接ご担当いただいた相澤孝美にお礼を申し上げるとともに,執筆活動にご理解を賜った神鋼パンテツク(株),三菱重工業(株)に,ご協力いただいた久留米高専,九州大学の関係者各位に感謝申し上げます。

【目次】

第1章 緒言   
1. 高粘度流体を扱う諸操作の特徴   
1.1 高粘度流体とみなす粘度   
1.2 流動挙動に関連する高粘度流体の可動域   
1.3 物質移動に関連する液膜厚み   
1.4 物質移動に関連する気泡の上昇速度   
1.5 曳糸性という特徴   
1.6 異粘性滴化の特徴   
1.7 高粘度系での伝熱現象   
2. 高度化する攪拌プロセス技術の新しい展開   

第2章 低粘度液系の攪拌と混合   
第1節 均相系低粘度液系の攪拌・混合装置と操作特性   
(1) 攪拌・混合機と選定概要   
1. 低粘度用攪拌の特徴   
1.1 パドル翼系   
1.2 タービン翼系   
1.3 プロペラ翼   
1.4 ファウドラー翼   
1.5 ブルマージン翼   
1.6 軸流翼   
1.7 格子翼   
1.8 特殊翼   
1.9 多段翼系   
2. 混合時間からみた選定法   
3. 動力・混合効率からみた選定法   
4. バッフルの選定   
(2) 運動量の輸送(攪拌所要動力・フローパターン)   
1. 一段翼攪拌槽内のフローパターンおよび攪拌所要動力の推算   
1.1 フローパターン   
1.2 攪拌所要動力の相関   
2. 多段翼攪拌槽内のフローパターンおよび攪拌所要動力の推算   
2.1 フローパターン   
2.2 攪拌所要動力の推算   
(3) 熱量の輸送   
1. 電熱係数の推算式   
1.1 Nu数   
1.2 ReとPr数の指数依存性   
1.3 Re数   
1.4 Pr数   
1.5 Grashof数=Gr   
1.6 幾何学的要因の意味するもの   
1.7 粘度比補正   
1.8 広範なRe域で適用できる相関式   
1.9 実用電熱係数推算式   
2. ジャケットおよびコイルの各種形式   
3. ジャケット伝熱   
4. コイル伝熱   
(4) 物質の移動(混合および界面物質移動)   
1. 混合時間の測定方法   
2. 1段翼系攪拌槽   
2.1 混合時間   
3. 多段翼系攪拌槽   
3.1 循環時間と混合時間との関係   
第2節 異相系低粘度液の攪拌・混合装置との操作特性   
(1) 攪拌・混合機と選定概要   
1. 液・液系   
1.1 概要   
1.2 分散下限攪拌速度   
1.3 液滴径および界面積   
1.4 液滴径分布   
1.5 重合反応機の選定   
(2) 運動量の輸送   
1. 液・液系   
1.1 フローパターン   
1.2 攪拌所要動力   
1.3 液深が変化する場合のフローパターン   
(3) 異相系の伝熱   
1. 気液攪拌伝熱   
2. 固・液系   

第3章 高粘度液系の攪拌と混合   
第1節 均相系高粘度液系の攪拌・混合装置と操作特性   
(1) 攪拌・混合機と選定概要   
1. 粘度からの選定   
1.1 1軸大型平板翼(~数10Pa・s前後)   
1.2 1軸ヘリカル翼(~1000Pa・s前後)   
1.3 2軸攪拌型(~数1000Pa・s)   
1.4 2軸混練型(~数10000Pa・s前後)   
2. 流動・混合機能からみた選定図   
2.1 層流域   
2.2 乱流域   
3. 剪断性能を主体とする選定図   
(2) 運動量の輸送   
1. 近接攪拌槽の所要動力の統一相関式   
1.1 C2=tm√Pv/μの予測(1972年)   
1.2 高橋らの統一相関式(1982年)   
1.3 2次元層流モデルによる統一相関式(広瀬・村上, 1986年)   
2. 掻き取り型攪拌槽の所要動力   
2.1 流体圧着型蝶番式掻き取り羽根の消費動力の理論式   
2.2 テフロン製流体圧着型蝶番式掻き取り羽根の消費動力   
2.3 掻き取り型攪拌槽の消費動力   
(3) 熱量の輸送   
1. 近接攪拌系の伝熱係数の推算式(槽壁側)   
1.1 乱流域の場合   
1.2 層流域の場合   
2. 掻き取り型攪拌槽の伝熱係数の推算式(槽壁側)   
3. 反応装置内の温度の均一化   
3.1 前提条件   
3.2 反応速度及び物性値   
3.3 物質収支および反応装置容積   
3.4 熱収支   
3.5 反応装置形状   
3.6 攪拌動力   
3.7 循環流量   
3.8 熱伝達係数   
3.9 温度斑(ムラ)の均一化   
3.10 熱安定性   
3.11 計算例   
(4) 物質の輸送   
1. 混合   
1.1 斑隙厚みと混合時間との関係   
1.2 拡散が重畳する場合   
1.3 初期のスケールの影響   
1.4 所要動力を含む各種装置の混合性能評価   
2. 気相への物質移動   
2.1 平衡濃度C*   
2.2 物質移動係数kL   
2.3 単位容積あたり表面積a   
第2節 異相系高粘度液の攪拌・混合装置と操作特性   
(1) 攪拌・混合機の具体例   
1. 液・液系および固・液系   
2. 気・液系   
(2) 運動量の輸送   
1. 粘度の変化   
2. 液・液系の攪拌   
2.1 相溶性のある場合   
2.2 相溶性のない場合   
3. 気・液系の攪拌   
(3) 熱量の輸送   
1. 塑性流体の槽壁側伝熱(アンカーおよびファンタービン羽根)   
2. 塑性流体の冷却管側伝熱   
3. 低粘度液の顕熱を利用する熱伝熱   
3.1 高粘度液と低粘度液の界面での熱伝熱   
3.2 分散低粘度液滴の効果   
4. 低粘度液の蒸発潜熱を利用する場合(蒸発冷却)   
(4) 物質の輸送   
1. 表面更新速度の定量化と移動速度式   
2. 異粘性液体の混合(均一化)   
2.1 異粘性流体の均一化過程でみられる現象   
2.2 ヘリカルリボン翼を用いた混合   
2.3 2軸混練型装置による混合   
3. 高粘度液とガスの接触操作   
4. 高粘度液と低粘度液の抽出操作   
第3節 スタティックミキサーと機械的混合機の比較   
1. ダブルヘリカルリボン羽根とKenicsスタティックミキサーの比較   
2. ダブルヘリカルリボン羽根とSulzer(SMX), 東レHi-Mixerの比較   

第4章 混練と分散   
第1節 混練装置と操作特性   
1. 混練装置と選定概要   
2. 運動量輸送と混練の基礎   
2.1 ロールミルの諸特性   
2.2 2軸混練機の諸特性   
3. 混練の評価尺度   
3.1 K●ppelの方法   
3.2 井上らの方法   
第2節 分散装置と操作特性   
1. 分散装置と選定概要   
1.1 一般的な選定留意事項   
1.2 サンドミルに関する最近の動向   
2. 運動量輸送と分散の基礎   
2.1 堅型および横型サンドミルの所要動力   
2.2 滞留時間分布   
2.3 堅型サンドミル内メディアの流動   
2.4 堅型サンドミルの粉砕特性   
3. 分散の評価尺度   
3.1 メディアの接線方向平均流動(●θ)   
3.2 速度勾配(dVθ/dy)   
3.3 平均流速まわりの変動値   
3.4 粉砕速度論   

第5章 数値流体力学と攪拌操作   
1. 緒言   
2. 攪拌槽内流動数値解析研究概要   
2.1 層流解析   
2.2 乱流解析   
3. 数値計算   
3.1 数値計算方法   
3.2 支配方程式   
3.3 解析方法   
3.4 計算する問題および境界条件   
4. 計算例および考察   
4.1 層流解析   
4.2 乱流解析(多段乱流攪拌槽)   
5. 実装置への適用例   
5.1 2段大型バトル翼   
5.2 攪拌式薄膜蒸発機   
6. 流れの計測方法   
7. 熱流動解析用ソフトウェア   
8. まとめ   

第6章 リアクティブプロセッシング   
1. リアクティブプロセッシングの定義   
2. 多様化するモルフォロジーとプロセッシング   
2.1 粘度と容積比   
2.2 界面張力と主法線応力差   
3. モルフォロジーの定量化   
4. 流通系におけるスケールの変化   
5. スケールアップ則   
6. 温度制御の重要性と温度分布   
7. ケミカルエンジニアリング的観点からみたリアクティブプロセッシング   
7.1 工業物理化学的観点からの問題点   
7.2 反応工学的観点からの問題点   
7.3 流体操作学的観点からの問題点   
7.4 伝熱光学, 物質移動の観点からの問題点   
7.5 装置設計の面からみた問題点   

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