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色素増感太陽電池の開発と構成材料

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出版図書 > 電池

■体裁:B5判、305ページ
■発刊:2008/08
■ISBNコード:978-4-7813-0018-4
■シーエムシー出版

★ 次世代太陽電池として、今もっとも期待される色素増感太陽電池!原料、製造コストも安価、本格実用化が待たれる!
★ 色素増感太陽電池に関する公開特許公報、公表・再公表特許公報を緻密に精査、分析!
★ 解析対象した構成材料は、光電極(光半導体)、増感色素、電荷輸送層、および基板、透明導電層、対極、集電電極、セパレータ、スペーサ、封止材、セル周辺部材など、1、502件(国内外出願人総数は252人)!
★ 関連海外公報、関連研究者、関連公報一覧、および特許番号-公開番号対照など、豊富なデータを掲載!

【監修】
シーエムシー出版 編集部(制作協力:クレストン)


【序文】
 今日のエネルギー資源問題は、石油をはじめ食料、飼料など様々な分野において急激な価格上昇を招いている。一方、地球温暖化対策として、クリーンエネルギーの開発も、待ったなしの緊急課題となっている。そのため、化石燃料の代替えとなり、環境負荷の少ないクリーンエネルギーの開発と実用化への期待はますます高まっている。
 太陽光発電は、その有望な一つである。現在、主流となっているSi系太陽電池は、高コスト、原料確保問題を抱えることから、次世代の太陽電池として、原料・製造コストが安価である色素増感太陽電池の本格実用化が期待されている。また、色素増感太陽電池の特徴を生かしたセルの大型化、フィルム化などにより、従来にない用途も開発されつつある。
 本書は、この色素増感太陽電池(グレッツェルセル)に注目し、網羅した国内関連公報をベースに特許面からの精査、解析により特許および技術動向の全貌を明らかにし、さまざまな課題とともに今後の展開を探ったものである。
 基本構成は、色素増感太陽電池の技術的特長と開発経緯、海外特許情報、構成材料の開発動向、国内特許公報の動向(技術・出願人)、そして国内特許公報一覧からなる。対象とした構成材料と技術は、光電極(光半導体)、増感色素、電荷輸送層、基板、透明導電層、対極、集電電極、セル中間層、セパレータ、スペーサ、封止材、セル周辺部材、セル構造、セル製造方法である。
 色素増感太陽電池やその構成材料に係わる方々、またこれらに注目される関連産業の方々に本書のご購読をお勧めします。

2008年8月  シーエムシー出版 編集部

【目次】

【第1編 色素増感太陽電池の技術と展開】
1章 色素増感太陽電池の技術

1. 太陽電池の種類
2. 色素増感太陽電池の特徴
3. 色素増感太陽電池の構造と動作工程
4. 色素増感太陽電池の構成材料
[1] 透明基板
[2] 透明導電層
[3] 光電極
[4] 増感色素
[5] 電解質
[6] 電解質溶媒
[7] 対極
[8] 封止材
5. 色素増感太陽電池セルの作製工程
6. 色素増感太陽電池の開発と関連文献

【第2編 色素増感太陽電池の特許動向】
2章 特許動向の解析と概要

1. 関連特許の調査解析対象
2. 特許動向の概要

3章 海外特許動向
1. 「グレッツェルセル」公報とそれ以前
2. 色素増感太陽電池に関する海外特許

【第3編 色素増感太陽電池の構成材料】
4章 光電極(半導体電極)

1. 概要
(1) 光電極(半導体電極)の機能と開発経緯
[1] 「グレッツェルセル」以前
[2] グレッツェルセル

(2) 半導体電極の機能材料と構造
[1] 構成材料
[2] TiO2の結晶型
[3] 多孔質化
[4] 膜厚
[5] 半導体電極の色素吸着性

(3) 半導体電極の形成方法
[1] 成膜方法
[2] 半導体粒子間の結合方法
(4) 電池の高効率化
[1] 電池特性と高効率化対策
[2] 逆電子注入と対策

2. 特許展開
(1) 半導体材料
[1] 「グレッツェルセル」以前
[2] 半導体材料
1) TiO2系n型半導体
2) その他n型半導体
3) 混合n型半導体
4) p型半導体
[3] 粒子・結晶形状
1) 粒状粒子
2) その他形状粒子
[4] 粒子の複層構造
1) 半導体材料の被覆
2) 半導体材料の複層構造

(2) 半導体層の構成、形状
[1] 粒径分布
[2] 結晶構造体
1) 柱状構造
2) 針状構造
3) その他構造
4) 粒子による構造体
[3] 多孔度
[4] 形状
1) 表面形状
2) 立体形状
3) 厚さ
[5] その他層特性

(3) 添加材料
[1] 添加材料
1) 導電性材料
2) 光拡散材料
3) その他材料
[2] ドーピング材料

(4) 結着・支持材料
[1] 有機系材料
[2] 無機系材料

(5) 複層構造
[1] 積層構造
1) 粒径関係
2) その他
[2] 対向配設構造

(6) 半導体層成膜用組成物
[1] 半導体粒子製造方法
[2] 成膜用組成物
1) 分散液組成物
(a) 分散媒
(b) 分散剤
(c) 結着剤
(d) 添加剤、不純物
(e) 液物性
(f) 分散液製造方法
2) ペースト型組成物
(a) ペースト組成物
(b) ペースト形成方法
3) 溶液型組成物
(a) 水溶液型
(b) アルコール溶液型

(7) 成膜方法
[1] 湿式成膜方法
1) スクリーン印刷等
2) 噴露吐出法
3) スプレー熱分解法
4) 電着法
5) 陽極酸化法
6) その他
[2] 乾式成膜方法
1) 乾式方法一般
2) 真空蒸着法
3) スパッタリング法
4) プラズマCVD法
5) エアロゾルデポジション法
6) その他
[3] その他の関連技術
1) 転写法
2) テンプレート法
3) その他
[4] 結晶固着方法
1) 低温加熱
2) 圧着
3) 加水分解
4) 光照射
5) マイクロ波
6) レーザ
7) プラズマ
8) 超音波
9) 熱風
10) その他

(8) 焼成前処理・後処理
[1] 焼成前処理
1) 半導体粒子の処理
2) 基板の表面処理
3) 焼成時の処理
[2] 焼成後処理
1) 化学的処理
(a) 担持処理
(b) 除去処理
2) 物理的処理
[3] 半導体-色素間の中間層

5章 増感色素
1. 概要
(1) 増感色素の機能と基本構造
[1] 増感色素の機能
[2] 増感色素の基本構造
[3] 増感色素の要求特性
(2) 増感色素の種類
(3) 増感色素の吸着方法
[1] 「グレッツェルセル」以前
1) 電解質溶液中に増感色素を溶解
2) 半導体電極表面に吸着
[2] 「グレッツェルセル」

2. 特許展開
(1) 増感色素
(1)-1 増感色素
[1] 金属錯体系
1) Ru錯体系
2) Cu、Pt錯体系
3) その他金属錯体系
[2] ポルフィリン系
1) ポルフィリン系
2) フタロシアニン系
[3] 非金属錯体系
[4] ポリメチン系
1) ポリメチン系
a) モノメチン系
b) ポリメチン系
2) シアニン系
3) メロシアニン系
4) ポリメチン系/一般
[5] ポリエン系
[6] スチリル系
[7] アゾ系
[8] カーボニウム系
1) キサンテン系
a) フルオレッセイン系/一般
[9] クマリン系
[10] ジケトピロロピロール系
[11] スクアリリウム系
[12] アントラセン系
[13] ペリレン系
[14] その他増感色素
[15] 増感色素/一般
(1)-2 増感色素複合体ほか
[1] 増感色素複合体
[2] 無機増感材料
[3] 色素の特性

(2) 色素吸着層の構造、構成
[1] 積層構造
[2] 多種色素の平面的吸着
1) 分離吸着
2) 混合吸着
3) 他の吸光材料との組み合わせ

(3) 色素吸着方法
[1] 色素吸着方法
[1]-1 「グレッツェルセル」以前
1) 電解質溶液に溶解
2) 半導体電極表面に吸着
[1]-2 「グレッツェルセル」以後
1) 色素吸着工程
2) 色素溶液
3) 色素吸着固定
[2] 色素担持用補助材料
1) 連結用中間材料
2) 吸着補助材料

(4) 色素吸着後処理、光電極再生
[1] 色素吸着後処理
[2] 光電極再生

6章 電荷輸送層
1. 概要
(1) 溶液系電解質層
[1] 組成
[2] 問題点と他の電解質
(2) 常温溶融塩電解質層
(3) ゲル電解質層
(4) 高分子固体電解質層
(5) 有機正孔輸送層
(6) 無機正孔輸送層
(7) 電荷輸送層の形成方法
[1] セル化の後に同層の形成
[2] 光電極上に同層の形成後にセル化

2. 特許展開
(1) 溶液系電解質層
[1] 電解質
[2] 溶媒
1) エーテル化合物等
2) 常温溶融塩
[3] 添加物
1) イオン伝導性
2) 短絡電流増加
3) 開放電圧向上
4) 逆電流防止
5) ヨウ素の包接
6) 粘度調整
7) 蒸気圧低下
8) 溶液の膨張、収縮の抑制
9) 溶媒の発火、引火防止
10) 増感色素の脱離防止
11) 色素の酸化分解防止
12) 光散乱
13) 脱水
[4] 層特性
[5] 注入方法
1) セル構造
2) 注入方法

(2) 常温溶融塩電解質層
[1] 電解質(還元剤)
[1]-1 カチオン種
1) 芳香族
2) 脂肪族
3) その他
[1]-2 アニオン種
1) フッ素含有アニオン
2) 非フッ素含有アニオン
3) その他
[2] 電解質または溶媒
1) カチオン種
2) 組み合わせ
3) その他
[3] 添加物

(3) ゲル電解質層
[1] マトリックス材料
[1]-1 物理ゲル系(高分子系)
1) ポリフッ化ビニリデン系
2) その他
[1]-2 物理ゲル系(低分子系)
[1]-3 化学ゲル系(高分子系)
1) ポリエーテル系
(a) ポリアルキレンオキシド系
(b) ポリエチレンオキシド系
2) ポリ(メタ)アクリレート系
(c) その他
[1]-4 無機ゲル系
[2] 溶融塩電解質
[2]-1 マトリックス材料
1) 化学ゲル系(高分子系)
(a) ポリアルキレンオキシド系
(b) ポリ(メタ)アクリレート系
(c) その他
2) 化学ゲル系(低分子系)
3) その他マトリックス材料
[2]-2 添加剤
[2]-3 その他
[3] 溶媒
[4] 層構成、特性
1) 層構成
2) 特性
[5] 形成方法

(4) 高分子固体電解質層
[1] 高分子(溶媒)
[1]-1 ポリエーテル系高分子
[1]-2 常温溶融塩型高分子
1) 常温溶融塩型
2) ポリシロキサン型

(5) 有機正孔輸送層
[1] 導電性材料
[1]-1 低分子系
1) 芳香族アミン系
2) トリフェニレン系
3) その他
[1]-2 高分子系
1) 複素環系
2) 混合共役系
3) σ共役系
4) その他
[1]-3 その他
[2] 組成
[2]-1 低分子系
[2]-2 高分子系
[2]-3 その他
[3] 形成方法

(6) 無機正孔輸送層
[1] 化合物半導体
[2] 組成
[3] 複層構造
[4] 形成方法
1) 電解法
2) 塗布法

7章 基板
1. 概要
2. 特許展開
(1) 基板材料
[1] プラスチック基板
[2] 金属基板
[3] その他
(2) 対向基板
(3) 両基板、不特定
[1] 両基板
[2] 不特定

8章 透明導電層
1. 概要
2. 特許展開
(1) 構成材料
[1] 組成
[2] 添加物
(2) 複層構造
(3) 形状、物性
[1] 表面形状
[2] 多孔性
[3] 物性
(4) 成膜、加工
[1] 成膜
[2] 加工
(5) 基板との組合わせ

9章 対極
1. 概要
2. 特許展開
(1) 触媒材料
[1] 金属材料
1) 白金属
2) その他
[2] カーボン材料
[3] その他無機材料
[4] 導電性高分子材料
[5] 複合材料
[6] その他触媒材料
(2) 形状、物性
(3) 形成方法

10章 集電電極
1. 概要
2. 特許展開
(1) 透明基板-透明導電層間
(2) 透明導電層-半導体層間
(3) 半導体層の周縁、内部
(4) 半導体層の対極側表面
(5) 対極周辺
(6) 半導体層側または対極側
[1] いずれか一方または両方
[2] その他
(7) その他の配設箇所
(8) 引き出し電極

11章 セル内中間層
1. 概要
2. 特許展開
(1) 透明基板-透明導電層間
(2) 透明導電層-半導体層間
[1] 透明導電層の腐食防止
[2] 導電層表面の塗膜性改善
[3] 接着性改善
[4] 短路防止
[5] 逆電子注入(移動)防止
[6] 入射光の反射
[7] その他
(3) 半導体層の対極側表面
(4) 対極周辺

12章 セパレータ
1. 概要
2. 特許展開
(1) 繊維状セパレータ
(2) 多孔質セパレータ

13章 スペーサ
1. 概要
2. 特許展開
(1) 光電極面配設
(2) 光電極周縁部配設

14章 封止材(シール材)
1. 概要
2. 特許展開
(1) 熱硬化性樹脂系封止材
(2) 熱可塑性樹脂系封止材
(3) エラストマー系封止材
(4) その他封止材
(5) 封止補助部材

15章 セル外周辺部材
1. 概要
2. 特許展開
(1) 光波長変換層
(2) レンズ体
(3) 光反射防止層
(4) 光吸収層
(5) 光反射層
(6) 汚染防止層
(7) 保護部材

16章 セル構造、セル製造方法
1. 概要
2. 特許展開
(1) セル構造、特性
(2) セルの積層構造
(3) セルの並設構造
[1] 並設構造
[2] セル間の接続構造
(4) セルの製造方法
[1] 成膜方法
[2] 組立て
(5) 特殊セル構造
[1] 光電極、対極が同一面上
[2] モノリシック型
[3] 円筒状
[4] 対状
[5] 線状対極部
[6] 細孔内セル埋設
[7] 両面の光電極間に対極
(6) 異種セルとの積層
(7) 充電機能付加

【第4編 主要企業の特許展開】
17章 主要企業の特許展開

[1] 富士フイルム
[2] シャープ
[3] フジクラ
[4] 三菱製紙
[5] 産総研
[6] アイシン精機
[7] セイコーエプソン
[8] 豊田中央研究所
[9] ソニー
[10] 東芝

18章 大学研究者の出願動向

【第5編 関連特許公報一覧】
[1] 調査解析テーマと対象範囲
[2] 「関連特許公報一覧」の作表基準
[3] 年別公開特許公報
[4] 公表特許公報・再公表公報
[5] 年別公開特許-特許番号対照
[6] 特許番号-公開特許番号対照
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