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高周波増幅回路の基礎と実際

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■体裁:A4判、296頁
■発刊:1997年1月
■ISBNコード:
※オンデマンド印刷版となります為、掲載画像とお届けする商品の表紙デザインは異なります。ご了承ください。
なお、本文内容の変更はございません。

【執筆者】
高島 貢(東京農工大学)

※執筆者の所属等は、刊行当時のものです。

【概要】
高周波(1GHz~30GHz)の電子回路を扱うには低周波とひと味違う考え方が必要です。低周波ではオームの法則で電圧を算出しますが, 高周波では信号成分の到達時間が場所によって異なるので, 低周波の要領で計算した値は実測値に合いません。いわゆる伝達理論を使わなければならないのです。
また, トランジスタ増幅回路でトランジスタの特性を表すとき, 例えばhパラメータを使いますが, 高周波で不具合です。それはhパラメータを測るとき, 例えばトランジスタの端子を開放しますが, 高周波になると開放状態にすることがたいへん困難だからです。従って, その必要のないSパラメータを使わなければならなりません。
本書では, このような高周波の増幅回路の基礎を述べ, その設計手法がわかるところまでご案内しようとしています。読み手の専門知識の有無にこだわらないで, 無くてもわかるように心がけました。すなわち, 高周波が初めての方のために, 章や節のはじめに約10行程度のイントロふうのことばを書きました。ですから, 高周波という言葉におそれを抱かずに読み進むことができるでしょう。
現場のリーダーの方には, メンバーに仕事を指示する前にメンバーがあらかじめ予習しておくことができるように記述してみました。ですから, 例えば, 仕事の指示の話で前置き的解説の時間が節約できることでしょう。
部長職にある方には, 高周波増幅の概念が具体例を通して会得できますから, 例えば企画の見通しがたてやすくなり, ご判断に役立つことでしょう。

本書の特色をまとめますと, 以下のようになります。
(1)高周波回路ですから, 実際の測定に適した反射係数および散乱パラメータ(Sパラメータ)を中心とする記述に心がけています。
(2)高周波増幅回路では, 例えば, 負荷とトランジスタ間を伝送線路で接続しますが, 一般的には, 3者ともそのインピーダンスが複素数なので, 3個のインピーダンスのどのインピーダンスを基準として解析あるいは設計するかが問題となります。本書では, 特性インピーダンスが純抵抗(=Z0)の線路で接続する観点から, Z0が基準という立場を明確にして述べています。いわゆる, Z0ベースで述べています。
(3)利得の式を求めるとき, 他の書物では, シグナルフローグラフの理論が使われています。これに対して, 本書では, 信号源の等価回路として進行波形等価回路を提案し, この等価回路を用いることによって, 連立方程式の解から利得の式を導出しています。
(4)高周波増幅回路の基礎と実際が見えるようにという立場から, 使用中心周波数での増幅回路の設計手法をよく理解でき, 利用できるように述べています。
本書の発刊に関しましては, リアライズ社の首脳のかたに原稿の遅延で大変ご迷惑をおかけしました。本書の発刊にご関心をお寄せいただきました皆様, ならびに, 同社の皆様に心からお詫びいたします。企画時から刊行のときに至るまでを振り返り, リアライズ社の相澤孝美部長, ならびに, 皆様に深く感謝します。

【目次】

第1章 半導体   
 1 物体の分類と導電率  
 2 半導体の分類とキャリア  
   2.1 キャリアによる半導体の分類
   2.2 N形半導体およびP形半導体
 3 キャリアの生成と再結合  
 4 拡散電流  
 5 ドリフト電流
 
第2章 トランジスタの動作   
 1 PN接合ダイオードと空乏層  
   1.1 PN接合ダイオードの構造
   1.2 PN接合ダイオードとバイアス
   1.3 PN接合ダイオードの動作
   1.4 空間電荷二重層
 2 バイポーラトランジスタの動作  
   2.1 バイポーラトランジスタの構造
   2.2 バイポーラトランジスタとバイアス
   2.3 バイポーラトランジスタの内部の動作
   2.4 回路素子としてのバイポーラトランジスタの動作
   2.5 バイポーラトランジスタの電圧電流特性
 3 電界効果トランジスタの動作  
   3.1 電界効果トランジスタの構造
   3.2 電界効果トランジスタとバイアス
   3.3 電界効果トランジスタの内部の動作
   3.4 回路素子としての電界効果トランジスタの動作
   3.5 電界効果トランジスタの電圧電流特性

第3章 トランジスタ増幅回路の基本動作   
 1 トランジスタの動作点の軌跡  
   1.1 バイポーラトランジスタの場合
   1.2 電界効果トランジスタの場合
 2 バイアス  
   2.1 バイポーラトランジスタの場合
   2.2 電界効果トランジスタの場合
 3 増幅度の式  
   3.1 バイポーラトランジスタの場合
   3.2 電界効果トランジスタの場合

第4章 伝送線路とスミス図   
 1 伝送線路の基本式  
   1.1 伝送線路方程式の導出
   1.2 基本式
 2 伝送線路の反射係数と規格化インピーダンス  
   2.1 反射係数による基本式の表示
   2.2 規格化インピーダンスによる基本式の表示
 3 スミス図  
   3.1 インピーダンスの値が一定のチャート
   3.2 伝搬係数の値が一定のチャート
   3.3 スミス図の目盛

第5章 高周波増幅回路に関する利得と損失   
 1 信号源の有能電力と基準電力  
   1.1 信号源の有能電力
   1.2 高周波信号発生器の出力の表示と基準電力
 2 利得と損失  
   2.1 置換利得と置換損失
   2.2 変換利得
   2.3 未整合による反射損とリターンロス
 3 回路要素間の多重反射と電力レベル  
   3.1 内部インピーダンスがZ0でない信号源にZ0でない負荷を長さがたいへん短くて特性インピーダンスがZ0の伝送線路で接続した場合の電力の式
   3.2 電力レベルとその変動範囲

第6章 高周波電子回路の特性表示のための散乱パラメータ   
 1 高周波電子回路の任意の点の入射波と反射波  
   1.1 進行波電圧と進行波電流による入射波と反射波の表示
   1.2 電圧と電流による入射波と反射波の表示
 2 高周波電子回路の散乱パラメータ  
 3 散乱パラメータの測定法  
   3.1 任意点の入射波および反射波の測定
   3.2 4端子回路要素のSパラメータの測定

第7章 トランジスタの散乱パラメータ   
 1 トランジスタのSパラメータ表示の意義   
   1.1 Sパラメータ測定の意義
   1.2 h, Z, YパラメータとSパラメータ
   1.3 トランジスタのモデルとSパラメータ
 2 トランジスタのSパラメータのグラフ表示  
   2.1 参照面(基準面)の移動とSパラメータ
   2.2 フィクスチャとSパラメータ
   2.3 Sパラメータとその周波数軌跡
 3 トランジスタのSパラメータの測定例  
   3.1 Sパラメータ測定システムとバイアス
   3.2 トランジスタのSパラメータ測定値の特徴

第8章 トランジスタ増幅回路のバイアス   
 1 増幅のエネルギ源および歪みとバイアス  
   1.1 増幅のエネルギ源とバイアス
   1.2 動作点と歪み
 2 増幅素子および直流電源とバイアス回路との関係  
   2.1 図式法による静的動作点の求め方(バイポーラトランジスタの場合)
   2.2 図式法による静的動作点の求め方(電界効果トランジスタ(FET)の場合)
   2.3 バイアス回路の電源と安定度
 3 バイアス回路の構造  
   3.1 バイアス回路のフィルタ動作
   3.2 平面回路
   3.3 バイアス回路と能動素子の入力インピーダンスとの関係

第9章 散乱パラメータによる増幅回路特性の表示    
 1 トランジスタ増幅回路の入力インピーダンスおよび出力インピーダンス  
   1.1 増幅回路の入力反射係数と負荷の反射係数
   1.2 増幅回路の入力インピーダンスと負荷のインピーダンスとの関係
   1.3 増幅回路の出力ポートにおける反射係数とインピーダンス
 2 共役整合時の増幅回路の入出力ポートにおける反射係数とインピーダンス  
   2.1 整合時の増幅回路の入力ポートおよび出力ポートの反射係数
   2.2 整合時の増幅回路の入出力ポートのインピーダンス
 3 トランジスタ増幅回路の変換利得と共役整合  
   3.1 Z0ベースの場合の進行波と1ポート回路要素および2ポート回路要素との関係
   3.2 一般的な増幅回路の変換利得
   3.3 共役整合したときの増幅回路の変換利得

第10章 増幅回路の整合    
 1 安定係数Kの導入  
   1.1 入力ポートのインピーダンスZIN
   1.2 安定係数Kの導入
   1.3 安定係数Kとトランジスタ
 2 増幅動作が安定な負荷の値の範囲(安定動作の考察)  
   2.1 反射係数の大きさと安定な増幅との関係
   2.2 増幅が安定な負荷の範囲を表す式の導出(反射係数表示の場合)
   2.3 増幅が安定な負荷の範囲を表す式の検討(インピーダンス表示の場合)
 3 入力および出力整合回路とその役割  
   3.1 入力整合回路
   3.2 出力整合回路の役割
   3.3 増幅回路の回路構成

第11章 トランジスタ増幅回路の設計例    
 1 定利得円  
   1.1 g1をパラメータとした定利得円
   1.2 g2をパラメータとした定利得円
   1.3 定利得円と変換利得GT(s12=0の場合)
 2 増幅回路の設計手順  
   2.1 設計手順の検討
   2.2 入力整合回路(その1)
   2.3 出力整合回路(その1)
   2.4 バイアス回路
   2.5 入力整合回路(その2)
   2.6 出力整合回路(その2)
   2.7 整合回路の構成
 3 設計例  
   3.1 入力整合回路の設計例とその解説
   3.2 出力整合回路の設計例とその解説
   3.3 バイアス回路の設計
   3.4 設計した各回路の統合
   3.5 単方向化増幅回路

第12章 増幅回路の雑音   
 1 雑音の分類と熱雑音  
   1.1 雑音の分類
   1.2 熱雑音
   1.3 分散の和およびナイキストの定理
 2 雑音指数と雑音温度  
   2.1 2ポート回路の雑音指数F
   2.2 2ポート回路(増幅回路)の雑音温度TAの定義
   2.3 2ポート回路の雑音指数Fと雑音温度TA
 3 増幅回路の雑音指数  
   3.1 増幅回路の雑音指数F
   3.2 増幅回路の最小雑音指数FMIN
   3.3 縦続接続した増幅回路の雑音指数

第13章 トランジスタ低雑音増幅回路の設計例   
 1 トランジスタの選択  
 2 定雑音指数円  
   2.1 定雑音指数の円群の作図
   2.2 定雑音指数円から雑音特性を示す量GMINおよびnFを求める方法
 3 設計例   

第 5章 演習問題解答   
第 6章 演習問題解答   
第 7章 演習問題解答   
第 9章 演習問題解答   
第10章 演習問題解答   
第11章 演習問題解答   
第12章 演習問題解答   
第13章 演習問題解答   
第14章 演習問題解答   
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